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「えっ、はぁ……」
喰い気味にガシッと両手を握られ、モノホン王子は明らかに顔を引きつらせる。
「バ、バイトさんだよ。僕がスカウトしたんだ」
翔太の助け舟に、ようやくモノホン王子の表情がやわらいだ。
「そ、そうか……よろしくね」
「よろしくお願いしまっす! 白川星歌、パンの道を究める覚悟でござりまするっ!」
「ハ、ハハッ……」
心強いでしょ兄さん、と幾分ズレた気質らしい翔太が嬉しそうに星歌を店内に招き入れる。
早速今日から来てくれるなんて助かるよ。色々教えるからよろしくねとの翔太の言葉に星歌は張り切るも、一時間後には後悔という石を背中にしょったようにうなだれていたのだった。
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