4人が本棚に入れています
本棚に追加
「はい」
返事をしたのは真白だ。
「うん、いい返事ね。お互いにサポートし合いながら、ちゃんとこの地域の超感覚能力者の平和を守って頂戴ね~」
「あの、この子は未成年じゃないんですか?」
思わず尋ねた鷹也に、真白が呆れたようなため息をひとつついた。
「大学生」
「大学生でも未成年は未成年だろ」
鷹也の鼻の前に、真白が指をびしりと突き立てた。
「服務規程ちゃんと読んだ? 高校卒業以上の超感覚能力者ってなってるわよ、問題ないの」
「か」
(かわいくない……!)
鷹也は寸でで言葉を飲み込んだ。
九尾がケラケラと大きな声で笑う。
「ふっふふふっ、本当におかしいわね~。いいコンビだわ」
「所長……」
「安心して頂戴、鷹也。あなたはケース・ゼロ《能力無効化》、真白はチルドレンでここ育ち。佐々ちゃんは警察からの出向職員。全員問題なしよ」
「でも……、危険です」
粘る鷹也を真昼は横目で睨みつけた。
「危険だからって何よ。ここで育ったの。自分の人生は自分で決める」
「分かってるのか? 『モグリ』と戦うこともあるんだぞ?」
『モグリ』は違法行為を行う。
その多くが能力を用いた強盗や傷害だ。
そのため、多くの危険伴う。
あんなに細い体をした真昼が、そんな危険を冒す必要があるのか。
「それが? あたしが負けるとでも思ってるの?」
「殴られたら負けるだろ! 肉弾戦もあり得るんだ」
「殴られる前に弾き飛ばす!」
最初のコメントを投稿しよう!