04 白昼の出来事

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 真白はまだ納得は出来ていないようだったが、そのあとは何も言わなかった。  追及しても隼から何も引き出せないのは目に見えている。 「そろそろあたしは大学に行くけど、鷹也はどうするの?」 「巡回」 「巡回して、『モグリ』と出会うことってある?」 「ほぼないな」  いずれの能力者も大抵は十代をピークに能力的に衰えていく。  思春期に能力が最も発見され、当局に登録されるためだ。  鷹也たち管理官は巡回を介して、まだ見つかっていなかったが能力者や、能力を取り戻した者はいないかを確認することが主たる業務だ。  だが、ほとんど先手を打てることはないと聞いている。  露見するのは事件か事故。  どちらもよい経過をたどることは少ない。  真白に靴を履かせて、鷹也は立たせるために手を差し出した。  その手をちらりと見たけれど、真白は手を取らなかった。 「それでも回らないといけないなんて、大変ね、……っと」  立ち上がりながら、真白がぐらつく。 「馬鹿!」  真白の腕を掴んで支える。彼女の顔は完全に痛みで歪んでいた。 「固定しただけだ、普通に動けるわけじゃない」 「でも……」 「こんなに腫れてるんだから、今日は病院に行くか大人しく帰れ」 「……大丈夫」 「研究所に嘱託医もいるだろ?」 「大丈夫だってば!」  頑なに真白は拒否をした。  鷹也の腕を振りほどこうと真白が足に力を入れる。
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