一歩、また一歩。

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 さらに一週間経っても、その足跡は消されていなかったが二週間も見ていると特に気にもならなくなっていた。しかし、さらに一週間後、エレベーターが点検中で使えなかった為階段を使った際に美咲はギョッとした。  足跡が伸びている。三階を超えて更に上へ、今度は階段の途中で潰えていた。一体、誰の足跡なのだろう。じっと見ていると、もう一つ不気味なことに美咲は気がついた。  足跡が大きい。子どもの裸足にしては大きすぎる。どう見ても成人以上の男の足の大きさである。何だか気味が悪くなった美咲は、逃げるように階段を上った。
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