一歩、また一歩。

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 次の日の朝も、やはり足跡は消えていなかった。さらに美咲はもう一つ違和感を覚えた。  一つ増えてる?  確かに足跡が昨日見た時より一歩分多い。しかも、確実に美咲の部屋の方を向き始めている。  逃げるように会社へ向かった美咲だが、その日は一日中仕事に集中出来なかった。上司に簡単なミスについて注意され、げっそりした気分で帰ってきた美咲は、今朝と同じままの足跡を見て、あまり気にしないようにしようと、わざと早足で自分の部屋へ向かった。
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