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第四章 …eternity…
あれから四年。
花梨はピアノ教師の資格を取った後、母親が生まれ育ち眠るハワイへと移り住み小さな教室を開いていた。
そこは慌ただしい都会とは違い、静かにゆっくりと時が経つ神の島。
一人一人が温かく思いやりをもつ人達で溢れている。
自然も溢れ、誰でも目が合えば
『マハロ~!』
笑顔で挨拶をしあうのだ。
海はエメラルドグリーンにキラキラといつも輝きを放っている。
『はい、今日のレッスンはここまでね。久々だったのに良く弾けたね。』
笑顔で子供に話しかける。
よく出来たので楽譜にお花のシールを貼ってあげた。
そしてレッスンを終えると、祖母が営むフラダンス教室へと向う。
花梨は一人暮らしをしているが生徒が少人数の為、時折手伝いに行っているのだった。
そして波乗り。
平凡な毎日だが、この生活に満足していた。
そしてそんな一日が終わろうと、今日もまた、一人海を眺めていた。
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