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私はポケットから取り出したレースのハンカチで目元を押さえると、メレンゲ様に向かって大きく頷きました。
「はい!」
「良い返事だ。ただの貴族にしておくには勿体無いの。よし、決めた! 無事にワサビの修行を終えたら、お前に役に立つ情報を一つくれてやろう。楽しみにしておくがいい」
そして、その後すぐに『ジューシー』三名とモモちゃんの元に向かって駆けだした私は、メレンゲ様が赤い眼鏡を外して微笑むのを見逃してしまったのです。まさか、あの方に似ていたなんて。気づいたのは、ずっとずっと後のことでした。

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