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肌に関しては一番苦労したかもしれない。
何故ならまずは生活習慣という土台から改革しなければいけなかったからだ。
今までの僕といえば寝る間も惜しんでゲーム三昧で休日なんかは完全に昼夜逆転してる程だった。
しかし肌にとって睡眠と言う物が如何に大事なのかを知ってからは、仲間達と冒険に行きたい気持ちをぐっと堪えて遅くても夜10時には寝るように心掛けた。
それができれば後は得意の神の助言に従い毎日濃密な泡の洗顔料で優しく洗顔し、化粧水と乳液を丁寧に肌に染み込ませ保湿を繰り返した。
その甲斐あってか始めてから約半年程で、ニキビに覆い尽くしていた僕の顔面は見違えるように奇麗になった。
それと同時にクラスの女子達が何やらヒソヒソと話しながら僕に視線を送るようになった。
どうやら奴らは気付いてしまったようだ。
この僕の隠されたポテンシャルに!!
だがもう遅い…貴様等の心根の腐りっぷりは嫌と言う程身に沁みている。
今更手の平を返されたところで簡単に靡く僕ではない!
土下座されたってお前らの様な悪魔の相手なんかしてやるものか!!
「なぁ、アイツ最近肌ムダにキレイになってね?」
「わかるわ〜、勘違いしてんじゃねーぞって。」
「なんかニヤけながらブツブツ言ってるわ〜、キメェ…」
あの頃の僕のモチベーションの上がり具合は、日々の努力が報われる快感を知る事で正に飛ぶ鳥を落とす勢いだった。
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