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かけっこ!
僕のお友達は龍之介っていうんだけど、とっても足が速くて、いつも公園でかけっこをするけど、一度も勝ったことないんだ。
でもたまに……ううんけっこうな頻度で龍之介はフライングをする。足の速さでは勝ったことないけど、龍之介の反則で勝ったことはあるかな。でもそれは勝ったうちには入らない。
今日も公園で龍之介とかけっこをするんだ。今度こそは絶対に勝つぞ。
僕は龍之介を連れて家の近くにある大きな公園に来た。多野矢公園って言うんだけど、夏になると祭りをやるんだ。沢山の屋台が並んで、人で溢れかえる。それでも窮屈だなって感じたことないくらい、大きな公園。
公園内には一際大きな大木があって、そこから木のベンチまでかけっこするんだ。多分だけど五十メートルくらいあるのかな……?
龍之介はもうやる気満々みたい。とっても興奮していて、やろうやろうと縋りついてくる。
「行くよ龍之介っ」
僕は龍之介のリードから手を離した。すると龍之介は元気に尻尾を振りながら「ワンッ」と吠えて、先に駆けてしまった。
「もう龍之介! 待ってよ!」
慌てて追いかけても、全然追いつかない。やっぱり龍之介は早いよ!
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