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ーーバレンタイン当日。
俺は待ち合わせ場所の河原に来ていた。
…楓は来てくれるだろうか。
緊張で心臓が口から飛び出そうだ。
時計を見ると、時刻はちょうど午後3時。
頼む…!
どうか…どうか、俺のところに…!!
俺は目をつぶって両手を握り、神頼みする。
目を開けて見上げると、遠くに楓の姿が見えた。
…へっ? あれは楓!?
そうか…。俺を選んでくれたのか!!
嬉しくて嬉しくて涙が出そうになる。
…が、喜んだのも束の間、俺は近づいてくる楓の表情に息を呑んだ。
どうしてそんな暗い顔をしてるんだ…?
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