9.この片想いはツラすぎる。

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楓「でも…。」 …楓は俺に同情してくれてるんだな。 友人としてなら大切な存在だと思われてる証拠だろ。 翼「…俺は楓が幸せなら、それで良いんだ。」 楓は涙をたくさん流しながら、こくりと頷いた。 楓「…ありがとう。」 楓が不安を感じないよう、必死に笑顔を作る。 翼「…ほら、行け。」 楓は走って去っていく…。 喪失感でいっぱいなはずなのに、なぜか笑いが込み上げてきた。 翼「…ははっ! 何が、『俺はお前が幸せなら、それで良い』だよ! …かっこつけちゃってさ!」 …出会うのが早かったら? いや、違う…。 楓は俺と先に出会ってたとしても、きっと蓮を選んだだろうな…。 俺は苦笑いすると、頭をぐしゃっと掻きむしった。
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