episode 22

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episode 22

俺たちは日本に戻ってきた。 あの事があった以前のように幸せな日々に戻っていた。 俺は佐那の事ばかり考えていた。 あいつらのたくらみがまだ続いたことなど考える余地もなかった。 *********** 今日は2人でホテルでディナーを食べに来ていた。 ドレスアップした佐那は笑顔で俺と食事をしている。 そんな佐那を俺は愛おしく見つめる。 デザートを食べ終わり店をでる。 「快、お手洗いにいってきてもいい?」 「分かった。ロビーで待ってるから」 「うん」 俺は佐那の後姿を見送った。 ************** 「加奈。佐那が1人になった。手はず通りに動け」 「OK」 トイレの外でコーヒーを片手にあの女を待つ。 来た!軽くぶつかってドレスにコーヒーをかける。 「キャ!」 「あ、ごめんなさい。」 「大丈夫です。」 「ステキなドレスが・・・ごめんなさい。私このホテルに泊まっているので 私の部屋でドレスのシミを取らせてください。」 「いえ、大丈夫ですから。」 「ダメです。私の気が済まないから。」 無理やり手を引いて部屋に連れていく。 「あの。ホントに大丈夫です。待ってる人がいるので」 快か! 「じゃあ。その方に連絡して。部屋は3003号室だから。 30分後に迎えにきてもらって」 電話をしている。 『快?ここのホテルに泊まっている女性の方とぶつかっちゃって ドレスにコーヒーがかかってしまったの。で、その方がシミを取ってくれる からご厚意に甘えてお部屋に行ってくる。3003号室に泊まってるみたい だから30分したらお迎えにきてもらっていい?・・・うん・・・じゃあ」 「大丈夫でした?」 「はい。30分後に部屋に迎えにきてくれます。すみません。」 「じゃあいきましょ!」 よし!作戦成功! 部屋に到着する。 「ドレスを脱いで。バスローブ使って。」 「はい。」 少しして、部屋にコンシェルジュが来る。 「ドレスのシミを至急どうにかして」 「かしこまりました」 「少し待っててね」 「すみません。」 「何か飲む?」 「お気遣いなく」 「待ってるのは彼?」 「あ・・はい」 「そうなのね。私の彼もいっしょに泊まっているの。ご紹介してもいいかしら?」 「でも・・・私こんな格好なので・・・」 「大丈夫よ。私のせいだから。ちょっと待てて。お兄様。堂島さん」 私の呼ぶ声を聞いて2人が部屋に入ってくる。 「私の兄と、堂島さん」 2人が挨拶する。 佐那は戸惑ってるけど。覚えている感じはない。 「ねえ。時間つぶしに何かDVDでもみない?」 「え?」 いよいよね。楽しみだわ。 お兄様が、スイッチを入れると天井からスクリーンがおりてくる。 映像が始まる。 お兄様と堂島さんが会話をするところから始まる。 奥のベットに誰かが寝ている・・・・カメラが寄っていく・・・ その顔がスクリーンにアップになる。 「これ・・・私・・・・?」 隣で小さくつぶやく声が聞こえる。 洋服を脱がされて裸にされて、お兄様に抱かれる様子が流れる。 「・・・・・やめて・・・あなた・・・」 「やっと思い出したの?私たちの事、 忘れてたんでしょ?」 「ひどいな紗那。俺の愛撫を忘れてたなんて。あんなにいい声で啼いてた だろ?」 次に堂島さんに抱かれる映像に切り替わる。 「佐那さん。僕との時もとても気持ちよさそうでしたよ。」 「どうじ・・ま・・さん・・・」 その時、チャイムが鳴る。快だわ。 私は、3人を残して扉を開ける。私に気づかずに快が 「私の連れがこちらでお世話に・・・加奈!なんで? まさか・・・」 快が私を押しのけて奥の部屋に走っていく。 *************** 佐那を迎えに行った部屋に加奈が・・・油断していた。 奥の部屋に行くと、スクリーンで堂島に抱かれている映像をニヤニヤ 見ている尚人と堂島と、座り込んでいる佐那がいた。 「待ってたよ。豊島」 その名を聞いて佐那が振り返る。 「か・・い・・私・・・こんな・・・」 俺は佐那を抱きしめる。 俺たちの後ろで堂島と佐那の情事の声が流れる。 「やめろ!止めろ!」 「やめてーーーーー」 佐那がパニックで叫ぶ。 「幸せごっこしてるからよ!ざまあみろ」 「加奈・・・お前・・・」 「佐那・・・俺たちに抱かれてよかっただろ?もう他の男に抱かれた 佐那を豊島は愛さないよな?さあ俺たちのところにおいで」 と尚人が佐那に手を差し出す。 「ふざけるな!佐那。大丈夫だから。こいつらの言う事は聞くな!」 「イヤ・・イヤ・・・快・・・私・・私・・快じゃない人に 抱かれ・・て・・こんな声・・・出して・・・」 俺は佐那を抱きかかえて部屋の出口に向かった。 「佐那。待ってるよ。」 「快、私はいつでもあなたに抱かれる準備できてるからね」 とあいつらは俺たちをあざ笑っていた。 *********************** バスローブのままの佐那を地下の駐車場で車の助手席に乗せマンションに向かう。 車の中でも佐那はパニックになっていて俺は佐那の手を握り続けた。 マンションの駐車場から佐那を抱きかかえてベットルームに連れていく。 「かい・・かい・・わた・・し・・・」 「大丈夫だから。俺はお前を手放さないから」 「でも・・あんな・・・」 俺は佐那をベットに押し倒した。 佐那はおびえた目で俺を見た。 「佐那。俺は今からお前を抱くよ。あんな奴らに負けたらダメだ。 俺は佐那があいつらに何かされていたとしても手放さない。嫌だと 言っても抱く。」 「・・・・」 俺は佐那のバスローブを、下着を脱がした。 「やめて・・・快・・・」 「やめないよ。俺の体を思い出させてやるから」 俺は佐那の唇を食いつくすように奪った。 息を整えている佐那の耳を食べる。 「ん・・・」 俺は耳元で佐那に伝える。『愛している』と。 それから首筋、鎖骨、とキスを落としていった。胸に触れるとピクリと 佐那の体が反応した。 「か・・い・・お願い・・・やだ・・・」 「俺の事煽ってんの?」 「ちがう・・」 そして俺を待ちわびている頂きを口に含む。 「あん・・や・・・」 佐那の声が甘くなってくる。そのまま下に触れるとすでに俺を迎え入れる 準備ができているた。 「佐那、濡れてるの分かる?ほら、音聞こえる?」 俺はわざと聞こえるように愛撫する。 「かい・・・かい・・・」 佐那は俺にしがみついて俺の名を呼び続ける。 「俺の愛撫思い出した?佐那、俺を欲しいといって?」 佐那は首を振る。 「俺は佐那の中に入りたいよ。」 「・・・・」 「俺を受け入れて。」 俺にしがみつく手に力が入る。 「かい・・が・・ほ・・しい・・・」 俺の耳元で佐那が小さな声でささやいた。 俺は避妊具を付けずに佐那の中に入った。 「あーー」 佐那の体が仰け反る。 「佐那、俺が入ってるの分かる?」 「・・ん・・・あん・・・・」 佐那は声にならない声で答える。 あまりにも気持ちがよくて俺も余裕がなくなりそうだ。 「佐那、愛してる。俺だけの佐那だよ。これからもずっと」 「か・・い・・・あ・・・も・・うダメ・・・」 「俺ももうヤバイ一緒にいこう」 一気に佐那に腰を打ち付け2人で果てた。 佐那の体の中に俺のものが注がれた。 佐那は気を失っていた。 俺は佐那を抱いてバスルームに向かった。 佐那を抱いたまま体にシャワーを浴びる。 佐那の中から俺のものが流れ出た。佐那にしかられるかな・・・。 あいつらの事を消し去るには同じ以上の事をしないとと思ったんだ。 佐那と湯船に入る。 佐那が目を覚ます。 「か・・い?」 「佐那、大丈夫?」 「私・・・」 「俺が無理やり抱いた。嫌だった?」 「嫌じゃ・・・ない・・」 「俺は絶対に離れない。もし俺が加奈を抱いたら・・・佐那は俺を・・・ 捨てるよな・・・あーーごめん。でも俺は今もこれからも佐那を愛すよ。 約束する。」 佐那は振り返り俺を抱きしめる。 「快・・・ごめんなさい。私・・・・」 「もう謝らないでいいから。俺にキスして?」 俺は佐那にそう告げると、佐那は恥ずかしそうにしながら俺の唇に 軽くキスをしてきたが、俺は佐那の後頭部を支えそのまま濃厚なキスを した。 とろけた顔で俺を見る。俺はまた佐那を抱きたくなった。 そのまま佐那の胸を食らう。 「ヤダ・・・」 「黙って抱かれて。」 佐那の体中にキスをする。1度達した体はすぐに反応を始める。 佐那は快感を受け入れるだけだ。 佐那の中の状況を確認してそのまま中に入る。 「あん・・え??もしかして・・・」 「ゴム?してないよ。さっきもしなかった。俺らは結婚したんだ。 2人でいたいけど、家族が出来てもいいんだ。いいよね?」 佐那はうなずいた。 そして俺たちはお互いを求め続けた。
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