episode 5

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episode 5

side:快 行きつけの店に、見たことのない女が入ってきた。 キレイな女だった。 なぜか気になって観察してしまっている。 女はバーテンにおまかせでカクテルを作ってもらい、それが気に入ったのか それをいい勢いで何杯も飲んでいた。 バーテンもさすがにヤバイと思ったのか、水を勧める。 「お客様、そろそろおやめになったほうが・・・」 「もう・・男なんてうんざり・・・私は強くない・・・」 男にでも振られたのか・・・。 水を飲んだ女は店をでる。 心配になって俺も店を出て、女を見守る。タクシーに乗ったのを確認して と思っていたら若い男どもに囲まれてラブホに連れ込まれそうになっていた。 咄嗟に女から男どもを追い払った。 「あなた誰?」 「俺か・・・快(かい)・」 「快。助けてくれてありがとう」 「危ないから、送る」 「大丈夫デース。」 といいながらふらつくから支える。 「家はどこだ?」 「まだ帰りたくなーい」 「じゃあ。俺のところに飲みにくるか?」 このまま別れるのがなぜかいけない気がして誘ってしまった。 「いきまーす」 酔ってるからか?いつもそうなのか?分からないがこのままなのも 危険だし、ひとまず保護しようと思った。 タクシーを拾って乗るとしばらくして、俺にもたれかかって寝ていた。 タクシーから女を降ろして抱えてマンションに入った。 靴を脱がし、ひとまずベットへ寝かせる。 リビングで仕事をしていると 「ここ・・どこ・・・」 と女がベットルームから出てきた。 「起きたか?タクシーで寝たんだ。飲むなら向こうに準備してるが」 「飲みます」 とベットルームを出ると目の前には夜景が広がっていた。 「ここ・・・」 「俺の家だけど?まずかった?」 「いえ・・・」 ひとまず女に聞くことがある。 「お前名前は?」 「佐那でーす。27歳でーす。」 まだ酔っているな。 「俺は名前は名乗ったな。歳は35だ。」 「おじさんじゃん」 「うるさいな。見た目とは違って素は乱暴だな」 「失礼ね。そっちが勝手に私にイメージつけてくるんじゃん。 おしとやかとか静かとかさあ。仕事が忙しくて平日あえなくてもいいじゃん。 いつもさーーお前は強いから大丈夫って私の事捨てて・・・告白してきたのは そっちなのに・・・いっつも振られるのは私・・・。 尚くんだって・・浮気して子供出来て結婚するって急にいうしーーー 彼女は弱くて俺が守ってやらないとだって・・・私だって弱いところは あるんだっつーの」 やっぱりこれは男に振られたんだな。毎回同じ理由らしいな。 全然強くないだろ。むしろかなり弱いだろ。かわいそうな女。 「はいはい。聞いてやるから、お前は頑張ってるんだな」 「お前じゃない。さーな」 「佐那は頑張り屋だな。誰かに甘えたかったんだな」 と言ったら急に泣き出した。 俺は佐奈の頭をポンポンした。 「佐那・・・かわいいな。お前」 と俺は事前に佐那に唇を重ねた。 嫌がる感じでもなく、とろけそうな顔で俺をみて 「もっと・・・して?」 なんていうから、ドキッとした。 女は面倒だから深い付き合いはしないことにしている。 男なので女を欲するときはそれ用の女がいる。 でもそんな女達とSEXするときとは違う感覚に襲われる。 「煽んなよ。キスだけじゃすまなくなる」 「いいよ・・・」 「初めて会った男だぞ?」 「いつもだったら絶対にこんなことしない。なんだろう快とはこのまま 終わりたくない・・・」 と佐那が俺を抱きしめてきた。 「佐那・・・もう後戻りできないぞ」 と俺は佐奈の後頭部を抑えて熱いキスをした。 息つぎが出来ないくらい濃厚な口づけを繰り替す。 「か・・い」 膝から落ちていく佐那を俺は支えて抱き上げるとベットルームへ 連れてく。 佐奈が感じていることが分かる。ふと何かを考えてる感じがした。 「佐那、今別のこと考えただろ?」 佐奈は黙って首を振る。 「俺としてる時は俺の事だけ考えろ。快感に身を任せろ」 と更に佐那を攻める。 「や・・・・だ・・・・や・・・ん・・・」 声がだんだん甘くなっていく。 すべて脱がして次から次へと体の隅々までキスをしていく。 ちょっと触られるだけで体が快感でビクビクしている。 「かい・・・かい・・もう・・・」 佐那の体が俺を待ち望んでいるのが分かる。 「そんなに俺が欲しいの?佐那」 「・・お・・ねが・・い・・・」 「かわいいな。佐那は。しょうがないな」 と俺は佐那の中にゆっくりと入る。 「きついな・・・」 「最後に・・・いつしたか・・忘れた・・・」 「マジか。こんなにきれいな体ほっとくなんて、バカな男だな。 辛いかもしれないけど大丈夫か?」 「う・・・ん」 俺は佐那の体を気遣いながら抱いた。 佐那の声がかすれるくらい喘ぎ、啼き、俺に抱きつきながら快感に 溺れていった。
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