episode 7

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結局、金曜日から日曜日まで快のところで過ごした。 「家まで送るよ。」 「いい。帰れるから。」 「次いつ会える」 「平日は仕事が忙しいの」 「俺も平日は忙しいから丁度いいな」 なにが丁度いいの??私達って何なの? 「また金曜日の夜に会えるか?」 「分からない」 「冷たいな佐那。」 3日間も一緒にいて、惹かれ始めている。でも相手は遊びの相手が たくさんいるみたいだし・・・。このまま離れてしまった方がいいに きまっている。 でも、離れたくない自分もいる。 快に背を向けたまま話をする。 快をみちゃうと決心が鈍るから。 「佐那」 と後ろから快が私を抱きしめる。やめて、これ以上私の心に入ってこないで! 「佐那。こっち向けよ。」 「イヤ。帰るから話して・・・」 「連絡先交換しろよ。」 「次に会えたら交換する」 「なんだよそれ。俺の事が嫌なのか?」 なんでそんなこというの?私も遊びの中の1人でしょ? 「・・・」 「佐那?」 「とにかく、私はお見合いするからもう会わない」 と快の腕を振り払ってマンションを後にした。 自分の部屋に戻ってシャワーを浴びる。ふと鏡をみると体のあちこちに キスマークが付いていた。 嫌でも快との時間を思い出してしまう。 また会いたいと思ってしまう。 金曜日・・・あのバーに行ったら会えるのかもしれない・・・。 余計なことは考えず、明日からまた仕事しなきゃ!! 仕事は私の頭の中のごちゃごちゃを忘れさせてくれるくらい忙しかった。 金曜日も日付がかわるくらいの時間になってやっと仕事が終わって 自然と足がバーに向かっていた。 「いらっしゃい」 あのステキなバーテンさんが迎えてくれた。 「もし覚えてくれてたらこの前、作っていただいたカクテルお願いできますか?」 「もちろん覚えていますよ。」 今日もスマートにシェイカーを振ってカクテルを作ってくれた。 「どうぞ。」 「ありがとうございます」 「先ほどまで快さまがあなたをまっていらっしゃったんですよ。」 「え?」 快が私をまっていたの? 「あなたにお会いできなくて残念そうでした」 「そうですか・・・・」 私も残念だと思ってしまった。 仕方がないとグラスに口を付ける。 「やっぱり美味しいです。」 「ありがとうございます。」 今日は1杯でやめることにした。快の事を考えてしまうから・・・。 「今日は帰ります。ごちそうさまでした。」 「またいらしてくださいね。」 「はい。」 と外にでた。空を見上げると、星がたくさん出ていてなぜかむなしくなった。 「さてと・・・帰ろうッと」 と歩こうとしたら後ろから抱きしめられた。 「会えたな。佐那」 この声の主は・・・振り返らなくても分かる。 「あきらめたんだが、あきられきれなかった。戻ってきてよかった」 急に涙が込み上げてきた。 「なんで・・そんなこと言うの?勘違いするからやめて・・・」 「勘違い?」 「他に女の人いっぱいいるんでしょ?思わせぶりなこと言わないでよ」 抱きしめられた手を離そうとする。でも腕は外れない。 「お願い、もう私にかまわないで・・・」 「佐那を抱いてから他の女を抱く気がなくなった。今日まで女には あってない。佐那に会いたかった」 「・・・・」 「佐那。俺の女になれよ」 「お見合いするんだもん。」 「見合いなんかやめろよ」 「快だってお見合いするんでしょ?」 「・・・親父の顔に泥を塗るわけにはいかないからな・・・」 「私だって会わないと社長のご紹介なんだから・・・」 「じゃあ見合い相手に俺がいるからって言って断ってこい!」 「いい人かもしれない。会ってから決める。」 「佐那。そいつがいいならそいつと付き合えよ。でも俺はそいつから 佐那を奪うから覚悟しとけ」 勝手な事ばっかり・・・。現実に戻ると周囲の人の視線が痛い。 道の真ん中でバックハグされてる状態。 「と、とにかくお見合いはするから」 快の腕からすり抜ける。 「じゃあ機会があったらまた会いましょ!」 とこの場を立ち去ろうとすると、腕を掴まれる。 「ちょっと何?」 「このまま帰る気か!」 「え?」 「ふざけるなよ。俺はお前を待ってたんだ。会えたのにそう簡単に 手放すわけないだろ!」 と無言で私を連れていく。 「ちょちょっと・・・」 ちょっと歩くと真っ赤な車があってその助手席に乗せられる。 「ねえ、快・・」 「いい加減黙れ」 と私の後頭部を抱えて強引にキスされる。 それだけで私の体が解けていくのがわかる。 抵抗する気力もなくなる。 そんな私を見て快はにやりとして車を走らせた。 ついたところは1週間前にもきた、快のマンション。 快はエンジンを止めるとすぐにキスをしてきた。 「やだ・・」 「そんな顔でやだといわれても俺にはもっとしてにしか思えないけど?」 キスをしながら私のブラウスのボタンに手をかける。 「快、ここじゃや・・・だ・・・」 「ここじゃなかったらいいんだな」 というとすぐに車からおりて私も下してエレベーターに乗り込む。 最上階のボタンを押すとすぐに、また私を壁においこみキスをする。 「佐那。口開けろ」 キスの合間にそういわれて 「え?」 と答えた瞬間、私の口の中に快の舌が入ってくる。 そして私の口の中を犯す。 どんどん体の力が抜けていく、もう立っていられない・・・・ と思った瞬間に快が私の体を支えた。 「佐那。もう俺が欲しくて仕方がないだろ?」 「・・・」 もう何も考えられない。答えることもできないくらい快楽に溺れかけて いる。 エレベーターが最上階に着くと、快は私を抱きかかえて部屋のカギを 開けてそのままベットへ私を投げ放つ。 「1週間も女を抱かないなんて初めてだ。もう離さない。」 と言うといっきに私の服を脱ぎ放ち私に覆いかぶさった。 全身にキスを落とし、私の名前を呼び、愛していると囁かれ、私は ただそれを感じることしかできなかった。 「あん・・・・かい・・・もう・・・」 「ふざけるな。俺が満足するまで離さない」 快は何度も何度も私を抱いた。私はただ喘ぎ、啼いて、何度も気を失いながら も呼び起されてまだ抱かれるのだった。
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