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episode 1
「佐那さん、これはどうしたらいいですか?」
「それは、斎藤くんにお願いして!斎藤くんできる?」
「できます!」
「サンキュ!よろしく」
「三田さん、データ間違ってるとこあったよ。至急直して!」
「了解です。すみません。」
「すみません禁止!ミスはみんなすることだから次気を付ければよし!」
「はい!」
「佐那さん、データ確認お願いします。」
「OK!15時まで時間もらえる?」
「はい、大丈夫です」
「っていうか・・・大貫部長はどこいったの?」
「いつものとこじゃないですか?」
「喫煙所?長いよーーー。ちょっとお昼休憩させてーーー」
「いってきてください。佐那さん」
今日も嵐のように仕事が進んでいく。
私、柳 佐那(やなぎさな)27歳。総務部に所属して8年目。
部長が働かないから、なぜか主任という役職を命じられ部長の代わりに部署を
動かしている。
もともと仕事は大好き。見た目は自分で言うのもなんですが、そこそこ
いい感じらしく男に不自由をしたことがない。
ただ、いつも振られるのは決まって私。
遅めのお昼を食べていると、携帯にメセージが届く。
「今日、大丈夫だよな?」
そっか・・・今日は付き合って半年の彼、藤森 尚(ふじもりなお)30歳
と約束してたっけ・・・。
付き合って半年といいながら週末にしか会えない?会わない?
仕事から帰る時間が遅いから平日のデートはほぼ無理。
今回は珍しく平日に会いたいと連絡があったのだ。
今日は金曜日で忙しい時期ではないから、たまにはいっかと約束した。
「20時には行けると思う」
「じゃあいつものバーで」
「OK」
さてと、戦場にもどりますか。
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