episode 1

1/1
982人が本棚に入れています
本棚に追加
/24ページ

episode 1

「佐那さん、これはどうしたらいいですか?」 「それは、斎藤くんにお願いして!斎藤くんできる?」 「できます!」 「サンキュ!よろしく」 「三田さん、データ間違ってるとこあったよ。至急直して!」 「了解です。すみません。」 「すみません禁止!ミスはみんなすることだから次気を付ければよし!」 「はい!」 「佐那さん、データ確認お願いします。」 「OK!15時まで時間もらえる?」 「はい、大丈夫です」 「っていうか・・・大貫部長はどこいったの?」 「いつものとこじゃないですか?」 「喫煙所?長いよーーー。ちょっとお昼休憩させてーーー」 「いってきてください。佐那さん」 今日も嵐のように仕事が進んでいく。 私、柳 佐那(やなぎさな)27歳。総務部に所属して8年目。 部長が働かないから、なぜか主任という役職を命じられ部長の代わりに部署を 動かしている。 もともと仕事は大好き。見た目は自分で言うのもなんですが、そこそこ いい感じらしく男に不自由をしたことがない。 ただ、いつも振られるのは決まって私。 遅めのお昼を食べていると、携帯にメセージが届く。 「今日、大丈夫だよな?」 そっか・・・今日は付き合って半年の彼、藤森 尚(ふじもりなお)30歳 と約束してたっけ・・・。 付き合って半年といいながら週末にしか会えない?会わない? 仕事から帰る時間が遅いから平日のデートはほぼ無理。 今回は珍しく平日に会いたいと連絡があったのだ。 今日は金曜日で忙しい時期ではないから、たまにはいっかと約束した。 「20時には行けると思う」 「じゃあいつものバーで」 「OK」 さてと、戦場にもどりますか。
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!