過ち

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過ち

「…やっぱ忘れてないよな」 「忘れるわけない」 それは俺が中学2年生、ゆずが高校3年生の時だった。 ゆずから家に電話がかかってきて相談があると言われた。 なんで家電なのかと言えば、うちはものすごく厳しくてスマホなんて持たせてもらったのは高校からだからだ。 じゃあ俺の家へ来いよと誘ったら恋愛に関することだから母さんのいる家は恥ずかしいと言われて、俺たちは少し離れた公園で翌日待ち合わせた。 思い詰めた顔つきのゆずがそこにいた。 2人横に並んで座っているとゆずが切り出した。 「俺…ゲイかもしれない」 びっくりした。 でも俺はゆずを引っ張って「確かめてみようぜ」と今から近くのゆるいラブホへ行くことを提案した。 似てるのは顔だけでゆずは俺よりずっと優秀だった。 俺の成績はずっとパッとしなく、プライドの高い母さんはそんな俺に罰だとどんどん家で厳しくする。 それに反抗する様に俺は男女関係に活発になった。 小学校で初めての彼女ができてからは常に取っ替え引っ換え誰かと付き合っていたし、童貞も中一の初めには捨てていた。 だからちょっと嬉しかったんだ。 優秀なゆずの悩みが性に関することで。 それに関しては女相手だとしても俺はゆずよりは経験があったから。 ズボンのチャックを開けてホテルの大画面でAVの映像を見た。 ゲイのはなかったからとりあえずノーマルのだ。 俺の下半身はすぐにビンビンになった。 ちらりとゆずのものを見てみたら、確かに彼のものは反応が無い。 違うのも見てみないとまだゲイかわからないが、ゆずのAVを見る顔は嫌なものを見る様だった。 俺は我慢できなくてゆずの観察はやめて自分のものを取り出して擦ろうとすると、「俺にやらせて?」とゆずが言ってきた。 俺のものをやんわり擦りながらゆずのがどんどん勃ち上がる。 「やっぱ男の触ると勃つんだ。俺もゆずの擦ってやるよ」 下半身は服を全部脱いで2人で抜き合っこした。 どちらも他人のを抜くのは初めてだったけれど、そこは男同士ということもあって良い所をわかっている。 気持ちよくてお互い3回くらい抜いたと思う。 「流石に疲れたなぁー」って俺がベッドにゴロンと寝転がったら、うつ伏せの俺に突然ゆずが覆い被さってきた。 精子でヌルヌルした指で尻の穴を押される。 「えっ何!?ゆず!?」 「たー君に教えて欲しいんだ」 そう言いながらその指がつぷりと中へ入ってきた。 「指!入ってるって…」 「頼むよ。こんなことたー君にしか頼めない」 すでに行動されながらそんなことを言われても…と思ったけれど、俺も中二で単純だった。 教えてとか頼むって言葉に俺はいい気になって「仕方ないなぁ、指だけだぞ」って許してしまった。 「ありがとう。やっぱりたー君に相談してよかった」 「まーな」 ゆずは俺の中で指をグルンと回してみたり、中の壁を摩ってくる。 「どう?」 「うんこしそうな感じ」 「そうなんだ」 その後も指が2本に増えて出し入れしている内に、体がびくっと震える場所に指が当たった。 「うわ、なにこれ」 「どこ?ここかな」 「あ、そこ!ビクビクする」 場所を把握してからゆずはそこばかり触ってくるから俺はどんどん体温が上がって、気がついたらまた前も熱を持ち出していた。 「…もうやめていい?…ほんと変になる」 「もうちょっと」 やっと指が抜かれたと思った時にはぐったりしていた。 はぁとため息をついたら、今度はお尻に熱くてさっきより大きなものが当てられた。 「待って…それちんこ?ゆず!?」 慌ててる間にゆずが俺の腰を掴んでそれがググっと中へ押し込まれていく。 「ダメだよ!マズイって!」 「大丈夫だよ」 「大丈夫じゃないよ!」 「大丈夫。すぐに気持ち良くなるはずだから」 「ああー!」 ゆずはもう止める気がない様で全部を中へ一気に差し込んだ。 「はぁ。…入った」 「痛い…やっぱり大丈夫じゃなかった」 「痛いのは最初だけだよ。もう大丈夫」 そうやって何度も大丈夫を往復しながら、俺たちはセックスしてしまったのだ。
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