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難波みくの都合
思い返せば、みんな普通の男性だったのだ、と思う。好きだ、と異性として魅力的だと感じれば、触りたくもなるし脱がせたくもなる。その感情はいたって普通で、当然で、妥当で、嫌だった。
それらの感情には、どこにも、どこにも、私の気持ちは存在しない。誰かの時に、聞いてみた。
「ねえ、今日はさ。抱き合うだけにしない?」
すると彼はこう言った。
「はあ?じゃあ、帰れよ」
当たり前、なのかもしれない。付き合う一歩手前なのだから。体くらいでとやかく言うな、それもそうかもしれない。でも、悲しかった。服を脱がされた時も私を見てるんだか、見てないんだかわからない視線が揺れた時も。悲しかったし、怖かった。だからもう、私はもう恋愛をしないのだ。
どんなに取り繕っても、所詮男性は男性なのだから。おかしい私に合う人は、この世にきっといない。それでいい。自分がおかしいんだから、誰かに合わせてもらう必要はないんだ。
私も相手に合わせて自分に無理を強いるほど、相手のことを好きなわけじゃない。思えば、一度だって濡れたことはなかった。あれやこれやと塗りたくられて、どうにか性交が成功しただけなのだから。私は何もかもに向いていない。だからこのままひっそり、生きていけたらいい。
「みーくーちゃーん!」
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