18 決別

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 ◇◇◇◇◇   日曜日になにがあるか、瑞生さんは当日になるまで教えてくれなかった。  自宅の差し押さえは今週で、まだ家の中に入れたけれど、中の家財道具はなくなり、がらんとしていた。  この家で暮らしていて、辛かったのだと気づいたのは、自分の足が玄関から先に進むのをためらった時だった。  心を鈍くしていただけで、本当は――横に瑞生さんがいて、手を握る。 「話すのは俺だけでいいんだぞ?」 「いいえ。会うと決めてましたから」    深呼吸をひとつする。  ――大丈夫。瑞生さんがいてくれる。  家の中へ入ると、リビングには父と継母、梨沙が揃っていた。 「美桜……」  私の名を呼んだ父は、一気に老け、白髪が増え、以前ような強さはない。  隣にいる継母は、いつも綺麗にしていたのに、生活の厳しさからか、梨沙と似たような姿になっていた。 「お久しぶりです」  挨拶した私を継母憎々しげに見つめ、父は目を逸らした。  そんな簡単に人は変われない。 「わかっているのよ。私たちに仕返しに来たんでしょう!」
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