18 決別

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 ◇◇◇◇◇ 「やっと終わったな」 「追い詰められたネズミに噛まれないよう綺麗に片付けるには、今回のようなやり方が一番でしたね」  マンションに帰宅すると、二人は大きな仕事をやり遂げた達成感からか、とてもいい笑顔をしていた。  その笑顔に、少し引っ掛かるものを感じながら、昨日焼いたパウンドケーキがあったのを思い出し、私は二人に聞いた。   「抹茶のパウンドケーキを焼いたんですよ。お茶を淹れましょうか?」 「ああ」 「ありがとうございます」  抹茶のパウンドケーキは、ずっと瑞生さんが私に作ってほしいと言っていたケーキだった。  そんな難しいケーキじゃないですよと言ったけど、八木沢さんが食べて自分が食べていないのが、不満だったとか。 「やっと食べられる」 「すごい記憶力ですね。ずっと前のことなのに」    それも、甘納豆を混ぜ、上にトッピングしただけの簡単な抹茶パウンドケーキ。 
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