Lesson2

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そのままでと言われるとは思わず、私はキョトンとした顔をしたのだろう。 「そうそう、その顔でいいよ。ほら気を張らず食べよう。個室だし誰に見られているわけでもないし」 いやいや。あなたに見られてますよ……。 その言葉は胸の奥にしまい、運ばれてきたワインと前菜に目を向けた。 綺麗な宝石のような、前菜の数々。大好きなサーモンやキラキラとしたグラスの中のエビのムース仕立て。 どれも好きなものばかりで美味しそうで、思考は完全に目の前の料理に移行していた。 ついつい目の前の料理に頬が緩む。 「いただきます」 美味しい!! ついつい、食が進み副社長と一緒という事すら忘れかけていた。 「よかった。気に入ってくれたみたいで」 「え?」
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