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そのままでと言われるとは思わず、私はキョトンとした顔をしたのだろう。
「そうそう、その顔でいいよ。ほら気を張らず食べよう。個室だし誰に見られているわけでもないし」
いやいや。あなたに見られてますよ……。
その言葉は胸の奥にしまい、運ばれてきたワインと前菜に目を向けた。
綺麗な宝石のような、前菜の数々。大好きなサーモンやキラキラとしたグラスの中のエビのムース仕立て。
どれも好きなものばかりで美味しそうで、思考は完全に目の前の料理に移行していた。
ついつい目の前の料理に頬が緩む。
「いただきます」
美味しい!!
ついつい、食が進み副社長と一緒という事すら忘れかけていた。
「よかった。気に入ってくれたみたいで」
「え?」
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