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「だから、俺の家で一緒に暮らしながら、唯奈は男になれる練習しようって言ったら、唯奈がOKしただけだろ?」
一緒に……暮らす?暮らすって何?
「一緒に……って」
酔いも覚めるように一気に頭が副社長の言葉に占拠され、口をパクパクさせて言う私に、
「そんなに嬉しいのか?とりあえず今週末には引っ越しだからな」
「え!無理です!!!!!」
「今更そんな言葉は受け付けないから、覚悟しろよ。俺が教えてやるよ。男のことを」
私の言葉など聞こえないように、副社長は悪魔のような微笑みを湛えグラスの中のボルドーワインを一気に飲み干した。
私はジェットコースターのような展開に全くついていけず、呆然と副社長を見据えた。
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