Lesson3

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静かに上昇するエレベーターの中の沈黙をどうしていいのか思案していると、おもむろに副社長が私の方を見て頬にチュとリップ音を立ててキスをされた。 真っ赤になった私に、「まだ慣れないな」そう言うと、楽しそうに笑いながら扉の開いたエレベーターから副社長は降りて行った。 もう!もう!心臓持つのかな……。 副社長のマンションはなんと3LDKもあり、寝室と書斎とリビング、そして客間という間取りだった。 リビングは20帖以上ありそうで、大きな窓に面しており、眼下には東京の街が広がっていた。 引っ越したばかりのためか物も少なく、白と茶色でコーディネートされた家具がモデルルームのように配置されていて、生活感がまるでなかった。
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