打上花火とソウルフード

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でもだからといってあの職場にいた人たちがみんながみんな人格が崩壊したクレイジーな人々だったわけではなくて、実際に私は周りの先輩にとてもかわいがってもらってもいたんだよ。 例えば私の誕生日なんかには、ホールのケーキを買ってお祝いしてくれたりしていた。 イチゴののったそのケーキは結構名の知れた高級店のもので、そんな時には「ああ、この人たちと働けて良かった」なんて思ったよね。 まぁそのあと、はしゃいだ先輩が後頭部をどついて私の顔を勢いよくケーキにダイブさせたおかげで私以外の人は味わえなかったんだけどね、高級ケーキ。 独り占めして食べたあのケーキ、美味しかったなぁ。 まぁそんなこんなでさ、命の危険と隣り合わせながらも、和気あいあいと仕事してたわけ。
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