イクメンパパへ、妻の復讐

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私はイライラしていた。 「何よ、私は赤ちゃんの世話で大変なのに のんきにパソコンばかり見て」 まだ赤ん坊の娘は大声で泣いている。 私は娘を必死にあやしている。 それなのに夫はその様子に背を向け、 パソコンの画面をじっと見ている。 「う~ん今回は再生数伸びてないな~」 私は夫に怒鳴る。 「ちょっと、あなた!赤ちゃんの世話してよ!」 しかし夫はパソコンの画面を見たままだ。 私はカッとなって夫を振り向かせようとした。 私の手が夫に触れる寸前に夫は立って部屋を出て行った。 「リモヤンです!今日は人気アニメ「上司滅の刃」のダンスをします!」 夫が銀色のタキシードを着ながら踊りだす。 「上の横暴に前睨んでも 変わっていけるのは自分自身だけ~それだけさ~」 娘は相変わらず大声で泣いている。 「あなた!娘が泣いているのよ!」 しかし夫は楽しそうに踊り続けた。 踊り終わると、パソコンの画面を見て嬉しそうに笑う。 「やった、さっそくコメントがついた」
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