痕跡

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 潮風がなびいている。 そして波の音が聞こえてくる。 わたしは、今海にいる。 人生の最後には良いかな。 どうしてこうなったかと言うと、先程余命を宣告された。 まだ、ずっと先だと思っていた。 おばあちゃんになって、自然と老衰で… でも、死は直ぐそこにやって来ていた。 病が体を知らぬ内に蝕んでいたのだ。 だが、精神の方が先に限界を迎えているのだろう。 わたしは、一歩一歩崖へと… ちょっと待てよ。 それ以上行ったら崖だぞ。 お前ふざけんなよマジで。 生きたくても生きれない奴が… 「ふざけてないわよ! 生きたくても生きれない奴って言ったけど、それがアタシよ。 てか、アンタ誰よ何様?」 あの時の君はとても驚いた顔をしていた。 わたしはそれを覚えている。 君は、そのあと話を聞いてくれたね。 そして、聞いた後で楽しい話や、面白い話たくさんしてくれたね。
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