第九章 知らぬは…

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私たち二人は五泊六日の新婚旅行を終え、昨夜の深夜ニューカレドニアの空港を出て、今朝成田空港に帰ってきたばかり。 機内ではあまりゆっくり寝れなかったので、本当は早く大阪なり私の地元なりに帰りたかったんだけど、都内で次の予定があったので、すぐ都内へ移動。 お昼に東京駅近くのホテルで孝太郎さんのご両親と妹の野菊さんと落ち合って、ホテルの中の和食レストランでお昼ご飯を食べるのだ。 孝太郎さんの結婚休暇は今日までで、明日からは普通に仕事。 孝太んの結婚休暇は一週間。営業日で言ったら五営業日プラス前後の土日なので、トータル九日間。 今朝帰国したんだから、本当は食事会は別の機会にしてもらって、今回は早く大阪に帰ってゆっくりすればいいのになあ…とは、このプランを聞かされた時からずっと思ってた。 因みに私の取った休みは結婚休暇プラス有給休暇を合わせた12日間なので、孝太郎さんより少し長い。孝太郎さんの勤める帝産銀行のルール的には、結婚休暇と有給休暇を連続で取るのは、原則的には認められていないらしいから、仕方ないんだけどね。 というわけで、明日から仕事の孝太郎さんは新大阪駅で降りなきゃいけなかったっていうのが、私が一人で自宅に帰ることになった一応の理由。
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