216人が本棚に入れています
本棚に追加
/151ページ
天邪鬼の唇は
僕は今日昔っから大嫌いな兄の代わりにαとの見合いに来ている。
よく知り合いには僕の方が大きいから兄と勘違いされがちだがまだ僕は高一になったばかりで15歳だ。
それに比べて兄は20になってもΩなのに相手が居ないから親が仕方なくお見合いサイトに登録を申し込んだらしい。勿論兄の合意無しで。
そしたら数秒でサーバー落ちする勢で数々のαからのアプローチのメールがドシドシと押し寄せてきた。
…やっぱりか。
うちの家系は自慢じゃないが皆容姿も綺麗だ。
片親が外国の血を引いているおかげで肌は色白で天然のプラチナブロンド。そして兄は青色僕は緑色の瞳。
日本離れした容姿に今まで何人もの人間が吸い寄せられて来たことか。
けれど僕はそう言うの大嫌いだったからαが来た際は自分よりも頭が良くてスポーツ万能で更に顔のいい奴ならば考えてもいいだのと皮肉混じりに言ってやっている。勿論悪魔のような笑みを浮かべるのも忘れずに。
これで何人の亡骸を見たかは正直覚えていない。
最初のコメントを投稿しよう!