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20210831
週の中頃のある匣の中
つり革の下には
なぜか同じ顔が並ぶ
この中に繋がりなんて
殆どないのに
強いて言えば
同じ時間にこの場所を
わずかな時間共有しているだけ
小さな画面に夢中の様も
慌てて飛び降りる様も
かき乱された濁った空気を
その街に押し出しては
また新しい同じ顔が
またさっきと同じ事を繰り返す
満ちていたはずの楽しみを
奪われた事を忘れられなくても
変えられない営みを
変えられないモノ同士集まって
いろんなものを運んでいく
自分もその1人
息を殺して汗だくになって
手や顔についた全てのものを
洗い流してみた鏡のなかの
よそ行きの顔にはまだ憂鬱が居座る
いつか終わると信じていても
渦中の波はまだ激しく荒々しく
どこまでも終わりが見えないけれど
とりあえずあと数日でくる週末には
この疲れた仮面をとりあえず捨てて
新しい仮面を取り付けるまで
少しだけでも楽しく生きよう
同じ顔の下に
どうか笑顔が有りますように
匣の中がいつかまた
楽しみが満杯になりますように
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