第一章 お嬢様との出会い

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 翌朝、始業前の教室。 「竹居呼ばなくて正解だったな。朝宮さんが来なかったのは残念だが」  あくびをしながら席につき、ぼけっとしていた俺の耳に不快な夜叉の声が入ってくる。  すると……。  ふわっと柑橘系の良い香りを感じる。  その匂いが漂ってきた方向を見をやると、なんと朝宮さんがいるではないか。 「竹居君、おはようございます」 「お、おはよう」  少し得意げな顔をした朝宮さんが立っていて、俺の顔を見つめている。  その瞬間やけに嫌な視線を感じ、振り向くと俺の嫌いな夜叉が睨んできていた。  なんだあの敵意丸出しの目は。  ま、気にしないで朝宮さんに注目しよう。
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