2人が本棚に入れています
本棚に追加
「ん? どれどれ。なんだこりゃ!」
教頭がハガキみたいなのを取り上げる。
「こ、こんな、けしからん!」
「どうしたんです、教頭」
「君は見んでいい! このボンボン!」
ボンボン育ちは関係ないだろ!
「おい、何見てんだ! 返せ!」
アルマくんが、珍しく乱暴な言葉づかいをした。アプリケはにやにや笑ってる。
「どっかのお姉さんの盗撮写真。私じゃないよ。ドラゴナンくんが持ってました」
「驚かせるな、アプリケのかと思ったぞ。っておい!」
教頭がアルマくんを睨む。
「こんなのは処分だ!」
教頭の指先から炎が出る。写真は煙になって、炎は煙と一緒に消えた。
「あああ、そんなあ」
アルマくんがへたりこむ。アプリケは突然、両目を引っぱって舌を出した。
「バーカバーカ、痴漢野郎のド変態ー。便所の水でもすすってろ」
「アプリケさん、そのへんにして。僕から言って聞かすから」
校長がか細い声で言う。その声を教頭がかき消した。
「おい!」
最初のコメントを投稿しよう!