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「教頭ごときのお前が、この僕に罰だと?」
「やめなさい、アルマ」
「親父は黙れ」
アルマくんが校長をにらむ。おとなしい校長は、すぐに肩をすぼめてしまった。
「理事長のおじい様に言いつけるぞ。嫌なら今の言葉を撤回しろ」
そうくるだろうな、とは思ってた。ある権力を使わない手はない。それにしても「撤回」って、難しい言葉知ってるなあ。
「君は性犯罪者だ」
「おじい様の力を使えば、クビどころじゃすまないよ。たとえば明日の正午きっかり、たまたま偶然、教頭先生が交通事故で死ぬことだって」
教頭は顔をそむけた。公平公正も、自分の命には替えられないよなあ。実際、理事長は恐ろしい。俺の親父の正妻も、ここの理事長ともめて死んでいる。
「チッ、もういい。帰れ」
この教頭でも、舌打ちぐらいしかできないか。アルマくんが出てった途端、教頭は俺を睨みつけた。
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