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「それでは、何かご希望の花はありますか? 色のイメージでも構いませんが」 「実は、今度私たちの両親が結婚20周年なの。それで記念にプレゼントしたいなって思ってて。花の種類はお任せするけれど、花言葉を素敵なものにしたくって」 「なるほど、それはおめでとうございます。花言葉ですと……例えば、かすみ草は『永遠の愛』『無垢の愛』ですし、マリーゴールドは『変わらぬ愛』と言った感じなんですが……」  2人は櫂の披露した花言葉に素敵! と手を叩いて喜んでいくれている。だけど……。 (花言葉……。なんだろう、何かが気になる……でも一体何が気になっているのかが分からない)  櫂は違和感の原因を探ったが、一向に答えは見つからない。  とりあえず目の前の姉妹に意識を集中させた。 「では、そう言った花言葉を持つ種類の花を探しておきますね。2、3日中に候補の花とリースを完成図をご連絡しますのでこちらにご連絡先をお願いします」  2人に申し込み用紙を書いてもらいながら雑談に応じた。  すると、またもや扉が開いて予想外の人物が店に現れた。 「アロハ、カイ」 「レオ! お仕事はいいんですか」  扉を開けて入ってきたのはレオだった。
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