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 自分からベッドに誘うなんて、もしかしたらはしたないことだったかもしれない。  そんなことを考えていたが、振り向いたレオに噛み付くようなキスをされて、櫂は自分の選択が正しかったと安堵した。  レオの唇は、これまでのキスが嘘のように乱暴で力強く櫂の唇をむさぼっていく。 「ふ、うっ……んむっ」  息苦しさに耐えかねてなんとか唇を離した櫂の口内に、レオの舌が進入してくる。  それはまるで生き物のように櫂の歯列をなぞり、口蓋を撫で回して、櫂の舌をいやらしく絡めとった。  櫂は初めての快感に足の踏ん張りが効かなくなって、思わずレオの胸にしがみつく。  体が密着して初めて、自分の下腹部が興奮で兆していることに気がついた。 「あ、レオ待って……」  隙間なく抱き合っているせいで、レオにもそれが分かってしまっているだろう。  こんなキスだけで感じてしまう自分が恥ずかしい。  とにかくレオから離れなければと彼の胸を押して離れようとした。  「カイ」  耳元で囁かれる低音と熱い吐息にハッと息を飲むと、レオが櫂の左手を掴んで自身の股間に誘導していった。 「あ……」 「俺も一緒だ、恥ずかしくなんかないさ」  レオの芯も櫂と同じように大きく膨らんでいた。  レオが自分で興奮している。  その事実が、自分でも不思議なほどに嬉しくて泣きそうになった。  この先は、まだ経験したことがない。  それでもレオと一緒なら絶対に大丈夫だと、櫂は確信した。 「カイ、流石の俺も限界だ」 「はい、あの、僕も」  そう言って顔を真っ赤にした櫂を、レオは優しく抱きしめてくれた。 「ベッドに行こう」  手を握ってベッドのある寝室へ入った。  レオがドアを閉めたと同時にどちらからともなく抱き合って、さっきのキスの続きをする。  もつれあいながら、お互いシャツを脱いでベッドへとなだれ込んだ。
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