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シャットダウン――
画面の向こうに置いてきた自分に別れを告げる。
その刹那、不安と恐怖に飲み込まれる。
押し寄せる混沌そして虚無。
オンとオフ、仮想と現実、アバターと生身の身体。
僕はアナタの操り人形。
自分の気持ちを表し行動するのは現実逃避?
自分を抑え機械の様に生きるのが本当の自分?
此処に僕はない……
胸が苦しい。呼吸の仕方も忘れそうだ。
目眩がする。
1、2、3、4、……
スマホを取り出し自分を探しに行く。
数分前の自分、数時間前の自分、昨日の自分、数日前の……
大丈夫。僕はいる。
ここにも、そこにも、あそこにも……
身体はなくても僕はここで生きている。
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