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VS FURIDASHI ROUND1
央跡地。反転した今は零ノ国とも言える、大陸中央部に出没した『陸獣』。
名を「フリダシ」。
山の如く巨大な塊に浮かび上がるは、無数の眼。
「スウウウウウウゥゥゥゥゥゥ!!」
その一つ一つが開眼し、周りを囲む代表達一人一人を睨め付けた。
と、その瞬間。心臓が跳ねるような寒気が波紋状に広がり、代表達を襲った。
「「・・なんでだ」」
同時に口にするは、肆ノ国代表ポセイドゥンとハテスの二人。
彼らは「フリダシ」に攻め入るため、トライデントとバイデントをそれぞれ取り出そうとしたのだが、その手中には何も生まれなかったのだ。
程なくして、戸惑いの声は連鎖していった。
その理由は共通。才が発動しないのだ。
「スウウウゥゥゥ!!」
嘲るような「フリダシ」の鳴き声が、代表達の鼓膜を揺らす。
「フリダシ」の体に浮かび上がった無数の眼は、囲む人間達の才を封じたのであった。
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