3人が本棚に入れています
本棚に追加
松下智子
テーブルに、置かれたシャンパン。
義仁が嬉しそうに私を見ている。
「そうだ、今日誕生日だからって貰ったんだ。」
義仁が鞄からチョコレートを、取り出した。
昨日見たのと全く同じ。
ふうん。
そんな、偶然もあるものね。
箱を開いて義仁が微笑む。
「ほら、ハートのチョコが可愛いよ。」
義仁がハートのチョコを、手に取り私の唇に押し付けた。
夫はそろそろ死ぬだろうか。
ワクワクする。
やっと義仁と結婚できる。
義仁が口に入れたチョコをガリっと噛んだ。
私は死んだ。
最初のコメントを投稿しよう!