松下智子

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松下智子

テーブルに、置かれたシャンパン。 義仁が嬉しそうに私を見ている。 「そうだ、今日誕生日だからって貰ったんだ。」 義仁が鞄からチョコレートを、取り出した。 昨日見たのと全く同じ。 ふうん。 そんな、偶然もあるものね。 箱を開いて義仁が微笑む。 「ほら、ハートのチョコが可愛いよ。」 義仁がハートのチョコを、手に取り私の唇に押し付けた。 夫はそろそろ死ぬだろうか。 ワクワクする。 やっと義仁と結婚できる。 義仁が口に入れたチョコをガリっと噛んだ。 私は死んだ。
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