先輩のフェチは知りませんが

番外編

その白さに引き寄せられるように唇を寄せて、そこに触れるとぴくっと瑠璃ちゃんの体が揺れた。

「っ、そこは耳じゃないです…」
「知ってる。耳だけ触るとは言ってないでしょ？」
「…屁理屈。っひゃ」

ちゅう、と吸い付いてから同じところを舐める。
ものすごく甘く感じるのは何故だろうか、と思いながらもそれを繰り返す。
次第に耐えられなくなったのか、逃げ出そうと腰を浮かす瑠璃ちゃんを逃がさないように抱きくるんでいた腕に力を入れて拘束して、空いている手で形のいい耳を撫でやる。

「んん……、や」
「触ってって言ったの、そっちでしょ？」
「ちが、そういう意味じゃ…」
「勘違いさせること言ったらだめだよ、瑠璃ちゃん」
「ひ、ぁ」

一ヶ所だけ、制服の襟でギリギリ隠れそうなところを強く吸うとそこに赤い印がつく。
それを確認して、またそこにキスを落とした。

（体操服だと見えちゃうかな…？まあ、いいか）

「先輩…？」
「ん？なに？」
「も、離して」

身体を震わせ、頬を赤く染めて訴えてくる姿が可愛くて仕方がない。
これで離してほしいだなんてお願いを聞けるわけがない。

「だめ。まだ予鈴鳴ってない」
「それは、そうですけど」
「午後頑張るから、たくさん充電させてよ」

うなじから口を離して、手で触れてない方の耳に唇を寄せた。