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付き合う以前からこの可愛い耳を弄っていたからか元からか、瑠璃ちゃんは耳が弱い。
唇をそこに寄せるだけで、何かされるのだと感じ取ってか瑠璃ちゃんの体にキュッと力が籠る。逃げようとするのではなく受け入れようと堪える姿がたまらない。
「可愛い、瑠璃」
「んっ!!」
小さい耳を唇で噛む。
ビクッと大きく体を震わせた瑠璃ちゃんを横目に、そこを刺激し続けることに専念した。
唇で噛んで、舌でそっと刺激する。時折優しく歯をたてると瑠璃ちゃんの口から可愛い声が零れる。
「ぁ、や…先輩、噛まないで…」
「噛まれんの、好きでしょ」
「好きじゃない…っ」
「嘘つかれると、傷つくよ?」
そう言えば口ごもってしまう瑠璃ちゃん。それがある種肯定を生んでいるのをわかっているのだろうか。
「はむ…っは、可愛い、好きだよ瑠璃」
「っ…ズルい、先輩のばか」
「そこは好き、でしょ?」
「…受験終わるまで、お預けです」
「う。それはしんどいな…。」
それから予鈴が鳴るまでの時間、思う存分瑠璃ちゃんを堪能した。
…先輩好き、の言葉は引き出せなかったけれど。
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