65人が本棚に入れています
本棚に追加
『離して下さい』
喋った!!
超カッコイイ声~!
しかも、冷静。
『ひ、人の首に噛み付いておいて、離して下さいはないでしょ!』
『…すみません』
あ、謝った?
す、素直。
『あなたは…誰?何で私を噛んだの?』
『僕は…』
私は、じーっと、そのイケメンを見た。
吸い込まれそうに綺麗なブルーの瞳。
目鼻立ちがハッキリしてて…
髪は金髪に近い茶色、私よりツヤツヤだし。
くちびるは私の血に染まってて、何かすごくセクシー。
外国人みたいなのに日本語喋ってる?
本当にいったい誰なの?
『…ドラキュラです』
『ド、ド、ドラキュラ?!』
私の頭の上に、はてなマークが飛んでいる。
それって、ジョークか何か?
『初めまして、僕はドラキュラです』
『ドラキュラ…さん?えと、それってあなたの名前?』
マイケル・ドラキュラみたいな?
『僕には名前はありません。ただのドラキュラです』
最初のコメントを投稿しよう!