すごろく

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2・  隣を覗くと、みすぼらしい青年と75歳を超えた老人。  そう、私を含めた3人がスタート位置に立っている。  私は上を見上げた。  なんとデッカい子供達が巨大なサイコロを握りしめ、俺達の方を見て品定めをしている。  さっちゃん(5歳女の子) 「私、このおじいちゃんで良いよ。」  つとむ君(7歳男の子) 「僕、貧乏そうな、お兄ちゃんでいいや!」  良太君(5歳男の子) 「えっ、僕、残り物?  嫌だなぁ……何かこの人、顔が怖いもん!まぁ、いいや……仕方ないから良いよ、始めよう。」  なんだって、俺が残り物なんだよ!  もしかして、今からすごろくが始まるって言うのか?  俺は、良太ってガキのコマなのか…… 俺は、金持ちなんだぞ! なんで、俺はあんなガキ共と人生を賭けて闘わないといけないんだ! そしてすごろくゲームは始まった。 「おい良太!俺を激しく掴むな!い、痛い!」
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