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4・
「もう、面白くない!すごろく、僕やらない!」
みすぼらしい青年は凛々しくなり、老人はキャデラックに乗り、葉巻をくわえ笑っている。
俺は、ボロボロの囚人服でガキを眺めた。
あのガキは、すごろく盤をグチャグチャにして部屋を出ていきやがった!
俺達3人は目が舞う様に外に投げ出された。
そして俺は目が覚めたんだ。
俺は、何故か5歳のガキになっていた。
部屋を見渡すと先程の部屋。
当時、俺が住んでいた実家だ。
テーブルには、すごろく盤。
そう言えば、俺の名前は加藤良太だったんだ。
あの、ガキは30年前の俺だったって事?
投げられた、すごろく盤のサイコロの数字は3で止まっていた。
3つ先に自分の足で進んでみた。
【30年前に戻る。】
俺のコマは30年前に戻ってしまったんだ。
今から俺の人生やり直しだ。
あのガキを見てたら、ろくな大人になれない……もう一度、ちゃんとした人生を生きてみるか……
俺は5歳から、人生のやり直しを自分に誓った。
これからは、しっかり自分の足で歩いて行くぞ!
俺の足跡はこれから始まる。
ーおわりー
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