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夢を見た。高校時代にマザーグース好きの友人との思い出の夢。
朝だった。いつ寝たかわからないが、今日もまぶたを閉じれば一瞬にして落ちそうな感覚に襲われる。汐海の方を頭だけ動かして見るとまだ寝ていた。手はとっくに離れていたが、今度は腕に巻き付いていた。
夢はほんの少し覚えていた。背景はぼんやりしていて、友人の輪郭もはっきりしない。本当に友人だったかも定かではないが、謎に友人だと断言できる何かがあった。
『女の子はお砂糖とスパイスと素敵な何かでできている』
当時はカレーの隠し味に入れるチョコレート程度にしかイメージできていなかったが、それは全くの見当違いだということを最近になってようやくわかった。
お砂糖とスパイス、つまり汐海はスニッカーズにターメリックをコーティングしたようなやつだってことだ。
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