0人が本棚に入れています
本棚に追加
彼はいつも私の数歩先にいた。
彼は私より3日早く産まれた。
幼稚園の時、
いつもかけっこは彼が1番。
私はどんなに頑張っても2番にしかなれなかった。
小学校の時、
雪の降る日は彼が先頭で下校した。
私は彼の作った足跡に自分の足を踏み入れた。
中学校の時、
クラスの中では彼は上位カーストにいた。
私は本を読むフリをして彼を密かに眺めていた。
高校の時、
お似合いの可愛い彼女ができたらしい。
私は胸を痛めながら「おめでとう」
とLINEした。
大学の時、
彼はさらに大人びていた。
私は古びた恋心を笑い話で終わらせた。
最初のコメントを投稿しよう!