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居間で昼飯のカップラーメンをすすっていると、じっちゃがテーブルの隣に座った。 「おめ、それだけで腹持つんだか」 「仕方ねぇべ。金も時間もないんだから」 答えながら、ずずずとスープを飲み干す。もっと食べたいけれど、今は我慢の時なのだ! じっちゃは新聞を広げて読み始めた。 「おめみてぇなほじなし(アホな子)、ちゃんと頭動かねばただのだべ」 苦笑いすると、じっちゃはぶっきらぼうな口調で言った。 「あのな、樹。仕事ができる奴はな、ちゃんと飯食う時間があるもんだ。なして(どうして)だが分がるが」 「仕事が楽……だから?」 「あやしか(こりゃ仕方ない)。やっぱりばかけだな」 じっちゃは新聞を閉じ、じっと僕を見つめた。 「効率的に仕事をしてるからに、決まってるべ」 「効率的に?」 僕の頭には馴染みの薄い言葉だ――いや、そんなことはない!こう見えても真面目にいろいろ考えてきた。効率の良いやり方が見つからなかっただけだ! じっちゃは呆れたとでも言うように、眉根に谷をつくった。そして、僕の足元を指差した。 「おめ、ちゃんと、土の足跡は見でるか」
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