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人生で初めての入院。入院生活というのは、誠にもって時間が長い。
特に今は左足を地面について体重を掛けられないため、仕方なく車椅子を使っている。この車椅子というヤツが厄介だ。腕で駆動するため、両肩がパンパンだ。
初めは好奇心もあり、病棟の中を漕いで回ったが、それも3日で飽きた。歩けるというのは、本当にありがたいことだった。歩けなくなって、初めてわかる。
外傷はほとんどなかったため大した処置はない。いわば俺は全く手のかからない『いい患者』だ。
飯はちゃんと食べるし、トイレだって自分で行く。片足でシャワー浴も自立している。看護師の手を全く借りない。ただ歩けないだけ。病院にとってはこの上ない患者だろう。
飯は味気ないが、この際、普段の不摂生を改善するべく、我慢して食べている。たまにはファストフードやこってりラーメンが恋しくなるが、今は環境が許されないので意外と我慢が効く。
煙草だってもう1週間吸ってない。今はどの病院も敷地内禁煙だからではあるが、環境ってすごい。こんなにも人を変える力があるのだ。
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