新選組へ

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「平助も19歳なので一個上ですね」 山南さんという穏やかなもう一人の副長が付け足して、局長の近藤さんがうんうんと頷いてる。 え、、 平助って、、 え、、 「俺がどうしたって?」 障子をスパーンとあけて小柄な青年が入ってきた。 「平助!お前ももうちょっと静かに開けれんのかー!」 土方さんが怒鳴る声が遠い所の出来事のように感じられる。 そうだ、、藤堂は新選組の幹部だった。 冷静になれ。奈々冷静になるんだ。藤堂はもう私のことなんか忘れているはず 「ねえ、なんでいるの?どういうこと?」 今まで元気で明るかった藤堂は私の姿を見つけると、恐ろしい顔になってこっちに詰め寄ってきた。 「俺のこと追いかけて京まできたの?迷惑なんだけど」 目の前でまくし立てる彼に藤堂奈々としての恐怖で動けない。
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