告 白

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告 白

夕暮れ 帰り道 君のトナリ 他愛もない話 なんでもない道を 二人歩く 突然 喋らなくなった君 さっきまで バカみたいに 笑ってたのに 何か悪いこと 言っちゃったかな そんなこと 考えてたら 「俺と付き合う?」 消えちゃいそうな ちっちゃい声が 私をじわじわと 赤く染めた まだ状況が掴めなくて 私の理想の告白は よくわからないけれど ちゃんとしたところで 優しくて王子様みたいな人に 「好きです、付き合ってください」 って言われたかったの なんなの?「付き合う?」って なんなの、そのそっけない感じ 幼馴染みの君は 王子様の 欠片もなくて だけど その 不器用な 後ろ姿が たまらなく 愛しくなってきて ずっと前に 諦めて 隠してたキモチが 溢れだして とまらない やっと やっと 私を 見てくれたんだね 夕暮れ色 帰り道 手を繋いで 他愛もない話を なんにもない いつもの道を 君と歩く
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