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人々はつながった?
”そんなくだらんことして、エネルギーの無駄だ!”
”全地球規模で一斉同時の無限大交信は、巣ごもりで分断されたニンゲンのコミュニケーションを再生させる画期的快挙だ。きっと、カウントダウン後は素晴らしい現象が我々の目に現れるだろう!”
”そうだね!もしかすると、キリストがまばゆい光のなかで降臨するかもしれないぞ!”
”いや、こんなバカげたことしでかしたら、必ず天罰が下る!エライ科学者が言っていた交信メルトダウンで、かつてない天災に襲われるんだ。そんな愚行は絶対阻止しなければならない!”
この年、日本が夏の猛暑下にあるここ1か月は…、世界中がこの話題で熱く燃え上がり、多数の国ではデモが勃発、暴動にまで至るケースも続発したのだ。
かくして!
なんだかんだ言っても、全世界、いや全地球まるごとの興味を吸い尽くした世紀のカウントダウンは、巣ごもり世界と変容して久しい現代社会のスキンシップを枯渇させていたニンゲンに、バーチャルコミュニケーションの熱狂をもたらし、もはやそれは昇天域に達していた。
💀💀💀
そもそも…!
地球規模での巣ごもりライフを現代人が余儀なくされたのは、この時点から○○年前に遡る、新新型ゴロナウィルス大流行にあった。
成熟した国境を超えた世界的グローバル社会の盲点をぶち抜いた、人と人の接触で爆発的感染を遂げる究極の最新感染症は人々の生活様式を完膚なきまでにひっくり返した。
文字通り、根本から…。
人々は生身での他者接触をかぎりなく制限、国を跨ぐニンゲンの移動は最小限まで抑制せざるを得ず、人と人との交流・接触手段は必然的にインターネットネットによる通信網が一手に受け皿となった形に行きついた。
加えて、その通信ハードの中でメインとなったメニューパーツは、文字、画像ではなく、加工・創作を含めた動画が担う。
そして、その流通ソフト形態は1対1ではなく、複数相互間が主流を占め、やがてその相互コミュニケーションがパッケージとなって、さらに蜘蛛の巣のようなリンク作用を飛び交わしていった。
その結果、全世界を繋げた新無線高速通信網というパイプラインは、ネット上のコミュニケーション言語というカベを吹っ飛ばし、グローバル淘汰を導いていった。
わずか数年で…。
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