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「おはよう、真那!」
「おはよう咲希!あれ、ニキビできたの?」
「バレちゃった?結構うまく隠したと思ったんだけどな~」
「私じゃなきゃ気づかないってば~。咲希隠し方うますぎ。」
「さっすが、メイクの女王真那、何でもお見通しだね。」
同じクラスメイトの真那と他愛もない会話をしながらクラスの女子と過ごす。
真那はクラスでも目立っている子で、正義感も強く、皆のおねえさん的存在だ。頼りがいがあって、皆真那と一緒にいる。
「最近さー、冷えと肌荒れが酷くてすっごく気分悪いんだけどー。」
私の最近の悩みは『冷えと肌荒れ』だ。寝ても寝ても、一向に良くなる気配はないし、食生活を気にしても治らない。一体何が原因なのだか。
「食生活何じゃない?咲希、睡眠はしっかりとってるでしょ?」
「まぁ、授業中寝落ちちゃうんだからねー。」
「ちょっとぉ、なによ美弥。」
横から口を挟んだのは美弥。真那と私といつも一緒にいて3人仲良しグループと学年中でも知られているくらいだ。
「しっかり寝て、食事を摂るぐらいだと思うけどね。」
やっぱりそうなんだな。もう少し生活見直して見ようかな。
そんなことを考えながら、お昼が過ぎそしていつの間にか下校時刻になってた。
「やっば、もうこんな時間?一日早すぎー。」
「美弥がただぼーっと過ごしてるからなんじゃない?私は今日も一日楽しかったよ。咲希はどう思う?」
思わず聞かれた質問に少し悩んだ。
『今日一日どうだったか』普通ならすんなり答えられるのかもしれないが、私の場合『今日も一日完璧な私だった』としか言いようがない。だけど、その答えでは真那や美弥が驚くのではないか、そう考えると別の答えを言わなければと思う。
少しの間考えて、
「うーん、ニキビのケア色々聞けたし充実してたかな。」
そんな無難なことを返してた。
「ニキビのケア大変だもんね、頑張ってね咲希。」
「ありがとう、真那。じゃあ、また明日ね~」
「うん、また明日!」
そんなありふれた会話を残し私達は各々の帰路へとつく。
今日も一日完璧な私だった、そう満足気に微笑みながら私は家へと帰る。
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