ハニーアップルパンチと友情

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その女の人は、カウンターの中で調理をしていた。大きな棚から、一瓶取り出しガラスのポットみたいな道具に茶葉をティースプーン2杯ほど入れる。 「その、ガラスのポットみたいなものはなんですか、えっと……」 「猫葉と申します。このガラス器具はメリオールと言うんですよ。もともとコーヒー用に作られたのですが、日本人がこれを紅茶の抽出に使ったことで現在もこのように使われる事があるんです。」 喋ってみて猫葉さんは紅茶が好きなんだなと思った。器具のこと、紅茶のこと聞いたら何でも教えてくれた。最初は無口で無愛想な人なのかと思ったが、どうやらただの恥ずかしがり屋なのかもしれない。 「おまたせしました、こちらハニーアップルパンチでございます。こちらのシナモンスティックっでかき混ぜることでシナモンの量を調節することができます。」 猫葉さんの出してくれた紅茶は、りんごとシナモンの香りがする紅茶だった。 軽くシナモンスティックで混ぜてから一口飲む。 「おいしい…。これ、どうやって作ったんですか?」 「ハニーアップルパンチは鍋に、スライスしたりんごとリンゴジュース、そして蜂蜜と紅茶を入れてひと煮立ちさせるんです。ジュースと紅茶の量は大体1:1がおすすめです。その後温めておいたカップに注ぎシナモンパウダーをかけて完成です。 シナモンは冷えやむくみの改善効果や、血管修復効果っが見込めます。また、りんごにはビタミンCが多く含まれていて美肌効果も期待ができますよ。」 どうやら、私の悩みにあった紅茶のレシピを紹介してくれたみたいだ。甘くて飲みやすいし、体も温まってきた気がする。 「あと、シナモンはリラックス効果もありますね。脳をリラックスさせて気分の落ち込みを解消させてくれるんです。」
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